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Ubisoft社、「Watch Dogs」のシナリオ正当性評価を Kaspersky Lab に依頼

2014年6月26日

Kaspersky Labは、ゲーム内でのサイバー社会の描写が過度に扇情的であったり誤解を招かないようにすること、ゲームの設計やキャラクター設定・構想の面でサイバーシナリオを理論的にできるだけ現実に即したものにするアドバイスをしました。

[本リリースは、2014 年5月27日にKaspersky Labより発表されたプレスリリースの抄訳です]

Kaspersky Lab のエキスパートチームは、新たにリリース※1されるアクションアドベンチャーゲーム「Watch Dogs」の制作・販売元 Ubisoft からある相談を持ち掛けられました。それは、ゲーム内でのサイバー社会の描写が過度に扇情的であったり、誤解を招かないようにすること、そしてゲームプレイの設計やキャラクター設定・構想の面で、サイバーシナリオを理論的にできるだけ現実に即したものにすることでした。

Watch Dogs の主人公はシカゴの凄腕ハッカー、エイデン・ピアースです。ある事件に巻き込まれ、敵の報復によって身内に悲劇が及んだ過去を持っています。ゲームのプレイヤーは、この都市のインフラ管理システム(ctOS)に接続するものすべてを操り、黒幕を探すべく敵を監視し、ハッキングし、シカゴという街を最終兵器として復讐を遂げることができます。

Watch Dogs の開発チームが Kaspersky Lab に相談を持ちかけたのは、2013 年に弊社が実在のサイバースパイ活動「Red October」の調査報告書を発表した直後でした。このスパイ活動では、非常に高度なツールキットが用いられ、コンピューターシステムからのデータ詐取やスマートフォンからの情報抜き取り、マイクが搭載されているシステムの音声録音、Web カメラのストリーム画像傍受、さらにはすべての情報をサーバーにアップロードするといったことを可能にしていました。その頃、Watch Dogs のシナリオはほぼ完成しており、より現実的に見せるための最終仕上げを行っているところでした。Kaspersky Lab のエキスパートが支援を開始したのはこの時点からです。ゲームの筋書や構想が技術的な面でより本物に迫るように、修正や変更が必要な部分のアドバイスを行いました。

Kaspersky Lab の Global Research & Analysis Team (GReAT)※2のプリンシパルセキュリティリサーチャー、ヴィタリー・カムリュク(Vitaly Kamluk)は、次のようにコメントしています。「ゲームについて初めて聞いたとき、非常に興味を持ちました。将来起こりうる脅威、あるいは 5 年、10 年後の都市の様子など、Ubisoft は非常に正確に描写していると感じました。ゲーム内のハッキングケースのいくつかは現実に起きていて、悪者がシステムのコントロールを掌握すると何が起きるかを上手に伝えています。たとえば、街をカオスに陥れたり、人を負傷させることもあるわけです」

たとえば、ゲーム内のハッキングの多くは自動制御システムに侵入するものですが、これは、数年前にワーム Stuxnet が登場した時に始まった比較的新しい傾向です。Stuxnet はイランの核施設の産業制御システムを攻撃し、「コンピュータープログラムが実世界のモノを破壊できる」ことを示す例となりました。Stuxnet は機器を物理的に破壊し、Watch Dogs でも同様の事件が発生します。

ヴィタリーはこう続けています。「ゲーム内でのハッキングは現実世界でのインシデントと似ていますが、幸いなことにこれらはシミュレーションに過ぎません。まして Watch Dogs はハッキングのやり方を教えるものではありません。ハッキングツールがいかに現実世界に強大な影響を及ぼし得るかということを示せるのがこのゲームです。これが未来の都市オペレーティングシステムにおけるセキュリティの重要性について、人々が真剣に考える機会になることを望んでいます。実際にそのようなインフラシステムがハッキングされたら、壊滅的な状態に陥ることでしょう」

Ubisoft のブランドコンテンツディレクター、トーマス・ジェフロイド(Thomas Geffroyd)氏は、「Kaspersky Lab の協力により、ゲームの技術的な信憑性を高めることができました。ゲームを面白いものにするために、ある程度の遊びや自由度が必要でした。ヴィタリーのチームは、それを踏まえた上でアドバイスしてくれました」とコメントしています。

なお、Kaspersky Daily ブログにも関連情報を掲載しています。

※1 日本での発売開始は2014年6月26日です。
※2 Global Research and Analysis Team(GReAT:グレート) GReATはKaspersky Lab で研究開発に携わる中枢部門として、脅威に関する情報収集、調査研究、技術革新において社内および業界をリードしています。国内外でのマーケティングおよび広報活動をサポートするとともに、マルウェアによるインシデント発生時の対応措置を担当しています。


■ Ubisoft について

Ubisoft はインタラクティブなエンターテイメントサービスを制作・販売する企業です。アサシンクリード、Just Dance、トム・クランシーのゲームシリーズ、Rayman、Far Cry といった世界的に有名なゲーム作品を発表しています。世界各地に広がる Ubisoft のスタジオとオフィスで活動する同社の各チームは、オリジナルかつ記憶に残るゲーム体験を、コンソール、携帯電話、タブレット、PC などのあらゆるプラットフォームで提供することに尽力しています。
詳細についてはこちらをご覧ください。http://www.ubisoftgroup.com

Ubisoft社、「Watch Dogs」のシナリオ正当性評価を Kaspersky Lab に依頼

Kaspersky Labは、ゲーム内でのサイバー社会の描写が過度に扇情的であったり誤解を招かないようにすること、ゲームの設計やキャラクター設定・構想の面でサイバーシナリオを理論的にできるだけ現実に即したものにするアドバイスをしました。
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Kaspersky について

Kasperskyは1997年に設立された、グローバルなサイバーセキュリティおよびデジタルプライバシーの企業です。これまでに10億台以上のデバイスを新たなサイバー脅威や標的型攻撃から保護しています。深い脅威インテリジェンスとセキュリティの専門知識を生かし、革新性に富んだセキュリティソリューションやサービスを提供することで、世界中の企業、重要インフラ、政府機関、そして個人のお客様を守っています。当社の包括的なセキュリティポートフォリオには、業界をリードするエンドポイント保護製品、専門的なセキュリティ製品とサービス、そして高度なデジタル脅威に対抗するためのサイバーイミューン(Cyber Immune)ソリューションが含まれます。当社は22万社を超える法人のお客様の重要な資産を守る力になっています。詳しくはwww.kaspersky.co.jpをご覧ください。

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