Unixサーバー向けのウイルス対策製品のバージョン5.5の開発が最終段階に
セキュリティソフトウェア開発の第一人者であるカスペルスキーラブス社は、Kaspersky Anti-VirusのUnix向け製品の、新バージョンのベータテストを開始した。これは、Linux、FreeBSD、OpenBSD上で動作するサーバー上で動作し、メールサーバやファイルサーバ、ワークステーション向けの製品がそれぞれ用意されている。
サーバー用途として幅広く導入されているUnixOS上において、ウイルス対策を導入することにより、PCのウイルス感染を未然に防ぐこととなる。カスペルスキーのウイルス対策製品は以前よりUnixでのパフォーマンスで高い評価を受けているが、この新しいバージョンにより、更に簡単で使用しやすい環境を構築可能となる。
メールサーバー向けの機能は、SMTPでのメール送受信のスキャンを行い、管理者が設定した内容に従い、メールのフィルタリングを行う。ウイルスやワームの主要な感染源であるメール通信を、メールサーバー側でウイルス対策を行うことにより、効率的な保護が可能となる。
今回のバージョンから標準搭載となるKavmonitorは、カーネルモジュールとして動作する。指定したディレクトリ下のファイル操作を常に監視し、Unixファイルシステム内への悪性プログラムの侵入を防止する。
アンチウイルスデータベースの更新機能やプログラムモジュールの更新機能も改良された。差分ダウンロードと更新時のチェック機能が強化された。ネットワーク通信を最小限に抑え、製品のパフォーマンスが向上する。
カスペルスキーラブス社によって開発されたiChecker技術が、Linx、BreeBSD、OpenBSDで適用されている。iCheckerは、一度スキャンしたファイルは変更が無い限りスキャンをスキップし、全体のパフォーマンスを向上する技術である。この改良されたスキャン技術により、リアルタイムスキャン時において30~40%もシステム負荷を減少させる。バックグラウンドモードでのファイルスキャンにおいては、さらにシステム負荷は減少することとなる。
インストールは非常に簡単で、BSDパッケージ、RPMパッケージ、Debianパッケージ出のインストールに対応している。従来のバージョンからのバージョンアップも簡単で、従来のバージョンの設定をインポートすることが可能である。
システム管理者は、Webmin管理ツールを使用することにより、悪性プログラムの侵入の統計を確認することが可能である。統計はグラフ化されており、指定した期間での悪性プログラムのレポートを取得可能である。
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