Kaspersky Lab は 2011 年 10 月度のスパムレポートを発表しました。10 月は重大なニュースを餌にした大量配信メールや、フィッシング詐欺ターゲットの変化、そしてスパムが世界各地から分散して配信されるという傾向が見られました。
本リリースは、2011 年 11 月 25 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。
Kaspersky Lab は 2011 年 10 月度のスパムレポートを発表しました。10 月は重大なニュースを餌にした大量配信メールや、フィッシング詐欺ターゲットの変化、そしてスパムが世界各地から分散して配信されるという傾向が見られました。
10 月には数々のセンセーショナルな事件が発生し、いつものようにスパマーはその事件を最大限に利用しました。Apple 社の共同設立者であるスティーブ・ジョブズ（Steve Jobs）の死去に便乗して大量配信メールが検知され、そのほとんどに悪性コードが埋め込まれていました。また、リビアの指導者であったムアンマル・カダフィ死去（10 月 20 日）のニュースは、古典的な「ナイジェリアの手紙」形式の詐欺に利用されました。「カダフィの莫大な財産の一部を相続した」という「カダフィの親戚」や「カダフィ政権の元幹部」からメールが届き、そのメールには、カダフィの財産の一部を贈与する旨のメッセージが書かれていました。また、クリスマスやお正月といったイベントも 10 月のスパムメールに季節の彩りを添え、華やかな季節向けのプレゼントや旅行などが宣伝されていました。
世界経済の停滞は、フィッシング詐欺に確実に影響を与えており、詐欺師達は仮想通貨よりも現実の通貨を求めているようです。その結果、10 月は詐欺師達の間で銀行および金融サービスが人気となり、ソーシャルネットワークおよびオンラインゲームへの注目は薄れていました。
10 月は、今までになく世界中から分散してスパムが配信されました。2011 年の第 3 四半期には、全スパムトラフィックの約 50% が上位 5 か国から送信されました。しかし 10 月には、これらの国からの送信は全体の 33.4% に過ぎず、ランク上位以外の国から送信されたスパムが増加しました。10 月のスパム送信国トップ 4 は、引き続きインド（-4.7 ポイント）、韓国（-0.7 ポイント）、ブラジル（-4.1 ポイント）、インドネシア（-3.7 ポイント）が占め、驚くことにイタリアが第 5 位についています。
10 月にメール内に検知されたマルウェアの割合は、9 月から 2 ポイントの減少となりました。メールトラフィック内のマルウェア検知率は、ロシアが 9 月からほぼ倍増（+8.26 ポイント）し、圧倒的なリードでトップに躍り出ました。続いて常連の米国および英国がそれぞれ 2 位と 3 位にランクインしています（それぞれ +2.1 ポイント、+1.2 ポイント）。
2011 年 10 月度のスパムレポート全文は次のページでご覧いただけます：
http://www.viruslistjp.com/analysis/?pubid=204792149
【Kaspersky Lab について】http://www.kaspersky.co.jp/
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