使っているコンピューターが、ウイルスに感染しているかもという不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。ウイルスに感染したときの駆除方法を知っておくことは非常に重要です。
この記事では、コンピューターがウイルスに感染する原因と駆除方法について知っておくべきことを解説します。
コンピューターウイルスの駆除方法
ここでは、Windows PCやMacから、コンピューターウイルスを駆除する方法をご説明します。
Windows PCからコンピューターウイルスを駆除する方法
コンピューターのウイルスは目に見えないため、セキュリティソフトなどで対策をしていないとウイルスの侵入に気づかない可能性があります。そのため、お使いの端末にセキュリティ対策製品をインストールしておくことは重要といえます。
ここでは、Windows PCがウイルスに感染したときの対応手順についてご紹介します。次のステップを順番にお試しください。
ステップ1:ウイルススキャンのダウンロードおよびインストール
まず、ウイルススキャンツールや総合セキュリティ製品をダウンロードしましょう。
総合セキュリティ製品は、「カスペルスキー セキュリティ」がおすすめです。インストール手順はこちらのサポートサイトをご覧ください。
ステップ2:インターネット接続を切断
被害の拡大を防ぐため、端末をインターネットから切断してください。これは一部のコンピューターウイルスが、インターネット接続を利用して拡散するためです。
ステップ3:コンピューターをセーフモードで再起動
コンピューターを保護するため、ウイルスを駆除するときはPCを「セーフモード」で起動してください。Windows 11での操作方法は、以下の手順をご覧ください。
- 「スタート」ボタンをクリックし「設定」を選択します
- 「システム」→「回復」を選択します
※Windows 10の場合は「Update & Security > Recovery」を選択します
- 「PCの起動をカスタマイズする」より「今すぐ再起動する」を選択します
- PCが再起動したら、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」の順に選択します
- 「再起動」を選択します
- PC起動後にオプションの一覧が表示されたら「4」または「F4」キーを押します
セーフモードで起動するときは、インターネットは切断したままにしておいてください。
ステップ4:すべての一時ファイルを削除
次に、「ディスク クリーンアップ」を使用して、すべての一時ファイルを削除しましょう。
操作手順は以下のとおりです。
- タスクバーの検索ボックスに「ディスククリーンアップ」と入力します
- 検索結果から「ディスク クリーンアップ」を選択します
- クリーンアップするディスクを選択し「OK」をクリックします
- 「削除するファイル」のリスト「一時ファイル」を選択します
- 「OK」をクリックします
一部のウイルスは、コンピューターが起動する際に実行するようプログラムされているため、一時ファイルを削除すればウイルスも駆除できる場合があります。
ただし、この操作だけでは安心とはいえません。お使いのコンピューターからウイルスを完全に除去するには、次のステップの実施をおすすめします。
ステップ5:ウイルススキャンを実行
セキュリティ製品を使用して、ウイルススキャンを実行します。「カスペルスキー インターネット セキュリティ」をご利用の場合は「スキャン」を実行します。
ステップ6:ウイルスを削除または隔離
ウイルスが見つかった場合は、複数のファイルが感染している可能性があります。
ファイルを削除してウイルスを駆除するには、「削除」または「隔離」を選択します。その後、コンピューターを再スキャンして他に脅威がないことを確認してください。
万が一、また脅威が見つかった場合は、ファイルを「隔離」または「削除」します。
ステップ7:コンピューターを再起動
ウイルスの駆除後、コンピューターを再起動します。この際「セーフモード」ではなく、通常通り、コンピューターを起動してください。
ステップ8:すべてのパスワードを変更
今後も攻撃を受けないようコンピューターを保護するためには、すべてのパスワードを変更してください。なぜなら攻撃により、パスワードが漏えいした可能性があるからです。
マルウェアによってパスワードが盗まれた可能性がある場合は、必ずこの作業を実施してください。パスワードが漏洩していない場合でも、念のためにパスワードを変更しておくと安心です。
コンピューターウイルスの感染について不安なことがある場合は、セキュリティ製品メーカーのWebサイトを閲覧し、テクニカルサポートチームに相談してください。
ステップ9:ソフトウェア、ブラウザ、OSを更新
ソフトウェアやブラウザ、OSは、常に最新のバージョンに更新してご利用ください。サイバー犯罪者が古いコード内にある不具合を悪用して、マルウェアをインストールする可能性があるためです。
Macからコンピューターウイルスを駆除する方法
Macを使っていればコンピューターウイルスに感染しない、というイメージがあるかもしれませんが、それは誤った認識です。Windows PCを標的とするウイルスに比べると、Macを狙ったウイルスは少ないものの、全く存在しないわけではありません。
Macのウイルスの一部には、偽のウイルス対策ソフトがあります。万が一、これらの製品をダウンロードしてしまうと、Macでもウイルスに感染する可能性があるでしょう。このタイプのMacウイルスとしては、次の3つがあげられます。
- MacDefender
- MacProtector
- MacSecurity
お使いのMacでウイルス感染が疑われる場合は、次の6つのステップに従って、ウイルスを除去してください。
- 感染が疑われるアプリケーションまたはソフトウェアを終了します
- 「アクティビティモニタ」に進み、既知のMacウイルスである「MacDefender」「MacProtector」「MacSecurity」を検索します
- ウイルスが見つかった場合、「プロセスを終了」をクリックしてから「アクティビティモニタ」を終了します
- 「アプリケーション」フォルダに移動し、該当のファイルを「ゴミ箱」にドラッグアンドドロップします
- 「ゴミ箱」を空にして、ウイルスを完全に削除します
- ソフトウェアとアプリが最新の状態であり、最新のセキュリティパッチが適用されていることを確認します
セキュリティ対策製品をまだ利用していない場合は、製品を導入してお使いのMacを保護することを検討しましょう。総合セキュリティ製品である「カスペルスキー セキュリティ」がおすすめです。
そもそもコンピューターウイルスとは?
コンピューターウイルスとは、自己複製能力をもつマルウェア(不正なソフトウェア)の一種です。接続されているすべてのドライブに複製したウイルスを拡散させ、増殖していきます。
コンピューターウイルスと呼ばれる理由は、自然界のウイルスに似た自分自身を複製する能力をもつためです。コンピューターがウイルスに感染すると、自分のコピーを大量に作成してウイルスをばら撒きます。それにより、コンピューターの処理速度が遅くなったり、正しく動作しなくなったりするのです。
コンピューターウイルスの主な感染経路は、次の3つです。
- USBメモリなどのリムーバブルメディア
- インターネットからのダウンロード
- スパムメールに含まれる添付ファイルやURLリンク
いずれもよくある例ですので、よく確認しておきましょう。
1.USBメモリなどのリムーバブルメディア
出所が不明なUSBメモリやディスクをコンピューターに挿入すると、その中にウイルスが含まれている可能性があります。
たとえばサイバー犯罪者が、コンピューターウイルスを拡散させる目的で、職場やカフェなどの公共の場にUSBメモリやディスクを置いておくことがあります。また、USBメモリを複数人で共有すると、感染したコンピューターのファイルが未感染のコンピューターに侵入してしまう可能性があります。
2.インターネットからのダウンロード
コンピューターにソフトウェアやアプリをダウンロードするときは、信頼できるサイトかどうかを必ず確認してからダウンロードしましょう。
たとえば、Google PlayやAppleのApp Storeであれば信頼できますが、ポップアップ画面からのアクセスや、よく知らないWebサイトからのダウンロードは絶対にしないでください。
3.スパムメールに含まれる添付ファイルやURLリンク
スパムメールに含まれる添付ファイルを開いたり、URLをクリックしたりするとウイルスに感染する危険性があります。
送信元が不明な場合や信頼できない送信元からのメールは、開かないようにしましょう。万が一メールを開いてしまった場合でも、添付ファイルを開いたり、URLリンクをクリックしたりしないでください。
コンピューターがウイルスに感染した?と思ったら
コンピューターがウイルスに感染した場合、それを示す兆候がいくつかあります。ここでは3つの兆候をご紹介します。
1.コンピューターの動作が遅くなっていないか
コンピューターのすべての動作がいつもより遅い場合は、ウイルスに感染している可能性があります。
2.知らないアプリやプログラムがないか
コンピューター内に、ダウンロードした覚えのないプログラムやアプリを見つけた際は注意してください。
この場合、アプリやソフトウェアをアンインストールしたあと、セキュリティ製品やインターネットセキュリティソフトウェアを使ってウイルススキャンを実行し、脅威がないか確認することをおすすめします。
また、ブラウザを閉じる際に表示されるポップアップは、見た目にわかるウイルスの兆候です。この場合は、「コンピューターウイルスの駆除方法」で紹介したステップに従い、直ちにウイルスを除去してください。
コンピューター上のアプリやプログラムの挙動が急におかしくなったときも、ウイルス感染の疑いがあります。原因が不明なコンピューターの強制終了も同様です。
3.コンピュータ本体が熱をもつ
ウイルスに感染すると、コンピューター本体が熱くなることがあります。このときは、セキュリティ製品かインターネットセキュリティソフトウェアを利用して、ウイルスに感染していないかを確認しましょう。
電子メールからコンピューターウイルスに感染する仕組み
コンピューターは、電子メールによってウイルスに感染することがあります。しかし、実際に感染するのはスパムメール内の添付ファイルを開いたり、中に含まれるリンクをクリックしたりした場合のみです。
スパムメールを受信しただけでは、コンピューターがウイルスに感染することはありません。これらのメールはスパムとして設定するか、ゴミ箱に捨てて確実に削除しましょう。ほとんどの電子メールプロバイダ(Gmailなど)は、自動でスパム設定を行ってくれますが、すり抜けてくるメールは手動でスパムに設定し、怪しいメールを開かないようにしましょう。
コンピューターをウイルスから保護する方法
お使いのコンピューターをウイルスから守る方法をいくつかご紹介します。
- セキュリティ対策製品については、アプリやソフトウェアのユーザーレビューを読んでから導入を検討してください。
- アプリやソフトウェアの開発元に記載されている説明を読んでから、ダウンロードしてください。
- アプリやソフトウェアは、信頼できるWebサイトからのみダウンロードしましょう。
- アプリやソフトウェアのダウンロード数を確認してください。ダウンロード数が多いほど安心といえます。
- アプリやソフトウェアが求める権限の内容を確認してください。そのアプリやソフトウェアを使用するために、本当に必要な権限かどうかを確認しましょう。
- スパムメールやスパムメッセージ、よく知らないWebサイトのリンクは、絶対にクリックしないでください。
- スパムメールに含まれる添付ファイルは開かないようにしてください。
- ソフトウェアやアプリ、OSは、常に最新の状態に更新してください。
- コンピューターに出所不明なUSBメモリやディスクを絶対に差し込まないでください。
コンピューターウイルス対策に「カスペルスキー セキュリティ」を
総合セキュリティソフト「カスペルスキー セキュリティ」は、Windows PCやMac、さらにAndroidスマートフォンやiPhoneでもご利用いただける、マルチデバイス対応の総合セキュリティソフトです。
カスペルスキー セキュリティは、ウイルス対策や危険なWebサイトへのアクセス防止、ネット決済時の保護など、安全にインターネットを利用するためのセキュリティがパックになっており、優れた防御力を発揮します。
それでいて、PCやMac、スマートフォンなど各デバイスの動作への影響は最小限にとどめており、導入前と変わらない軽快なパフォーマンスを両立しています。
さらに、公共のWi-Fiを利用する場合は、「カスペルスキー VPN セキュアコネクション」の利用もおすすめです。カスペルスキー VPN セキュアコネクションを利用することで、通信を暗号化し、個人情報などの重要なデータを脅威から守ります。
安全にインターネットを利用するために「カスペルスキー セキュリティ」と「カスペルスキー VPN セキュアコネクション」の導入をぜひご検討ください。