Kaspersky Lab は 2011 年 5 月度のスパムレポートを発表いたしました。メールトラフィックにおけるスパムの割合は、4 月から 2.1 ポイント増加し、月平均で 82.9% となりました。
本リリースは、2011 年 6 月 21 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。
Kaspersky Lab は 2011 年 5 月度のスパムレポートを発表いたしました。メールトラフィックにおけるスパムの割合は、4 月から 2.1 ポイント増加し、月平均で 82.9% となりました。フィッシングメールの割合に減少が見られた一方で、マルウェアを含むメールの割合が増加しました。
テロリズムを隠れみのにしたサイバー犯罪
5 月、スパマーは最新の話題を積極的に利用してユーザーを欺こうとしました。特に、オサマ・ビンラディン死亡のニュースを悪用したメールが急増しました。この種のメールには、悪質なファイルのみならず、正規の有料ソフトウェアへのリンクも含まれています。世界 No.1 のテロリスト死亡のニュースは、いわゆる「ナイジェリアの手紙」タイプの詐欺メールの材料にさえ扱われました。金銭を搾り取る手口としては大して変わらず、「今、小額を支払ってくれれば、後日大金にして返す」と約束するものです。注目すべきは、「助け」を求める従来の手口とは異なる、新手のメールです。そこではなぜかユーザーがテロリストに協力した疑いを口実に、ユーザーの口座を凍結するなどと脅迫しています。
スパムに潜むマルウェア:個人情報の詐取と偽アンチウイルスプログラム
アンチウイルスプログラムがメール内で検知したマルウェアの数では、ロシアが世界第 1 位となりました。先月首位であった米国は、2 位に後退しました。米国のユーザーに送信された感染メールの数は、3.5 ポイント減少しました。メール経由で最も拡大したマルウェアは、スパイウェア型のトロイの木馬 Trojan-Spy.HTML.Fraud.gen でした。Email-Worm.Win32.Mydoom.m、Email-Worm.Win32.Bagle.gt、および Email-Worm.Win32.NetSky.q といったワームの順位は依然として高い一方で、Trojan-Downloader.Win32.FraudLoad ファミリーから 2 種類のトロイの木馬が新しく登場しました。これらのプログラムは、コンピューター上に偽のアンチウイルスプログラムをインストールするものです。
フィッシング詐欺師をさらに惹き付けたオンラインゲーム
最も目を引いた変化は、フィッシング攻撃を受けた Web サービスのランキングに表れました。フィッシングメールの内 4.67% は、人気の無料オンラインゲーム『RuneScape』のパスワード詐取を目的とするものでした。結果としてこのプラットフォームは、世界一の人気を誇るオンラインゲーム『World of Warcraft』を差し置いて、いきなり第 3 位にランクインしました。サイバー犯罪者の興味は、人気の SNS である Facebook のユーザー情報よりも、『RuneScape』に向けられていたようです。ただし、圧倒的な首位は、相変わらず電子決済システムの PayPal であり、これに関連するフィッシングメールの数は一段と増加しました(2011 年 4 月から 23.28 ポイントのプラス)。
2011 年 5 月度のスパムレポート全文は次のページでご覧いただけます:www.viruslistjp.com
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