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2月のウイルスTop20

2005年3月1日

カスペルスキーが送るウイルスランキングTOP20

順位 変動 ウイルス名 出現率
1 +2 Email-Worm.Win32.Zafi.b 21.71%
2 +1 Email-Worm.Win32.NetSky.q 18.30%
3 -2 Email-Worm.Win32.Zafi.d 13.31%
4 +4 Email-Worm.Win32.Bagle.ay 7.03%
5 - Email-Worm.Win32.NetSky.b 6.94%
6 再掲 Email-Worm.Win32.Bagle.at 4.68%
7 -1 Email-Worm.Win32.NetSky.aa 3.29%
8 +1 Email-Worm.Win32.Mydoom.m 2.67%
9 新着 Email-Worm.Win32.Bagle.ba 2.45%
10 +3 Email-Worm.Win32.NetSky.y 2.08%
11 +1 Email-Worm.Win32.Mydoom.l 1.83%
12 -8 Email-Worm.Win32.LovGate.w 1.74%
13 +1 Email-Worm.Win32.NetSky.d 1.39%
14 再掲 Email-Worm.Win32.NetSky.x 0.96%
15 +2 Email-Worm.Win32.NetSky.r 0.91%
16 +2 Email-Worm.Win32.Bagle.ai 0.81%
17 -2 Email-Worm.Win32.NetSky.t 0.79%
18 新着 Trojan-Spy.HTML.Smitfraud.c 0.55%
19 -9 Trojan-Spy.HTML.Smitfraud.a 0.49%
20 再掲 Email-Worm.Win32.NetSky.af 0.49%
ランク外の有害プログラムによるもの 7.58%

多くのウイルス研究の専門家たちが、メールによるワームは減少傾向にあり、代わりにトロイの木馬系のネットワークワームが増加傾向にある、と述べている。2月の統計結果は、この傾向が大きく出て来ている。見方を変えると、アンチウイルスメーカーがメールワームへの対策を怠らなかった結果とも考えられる。セキュリティ対策産業は、ワームメールを阻止するべく、多くのすばらしい技術を提供し続けてきた。パスワードで保護されたアーカイブファイル内のワーム検出や、添付ファイル付き受信メールの分析といった技術である。

一方で、クライアントOSであるWindowsの脆弱性を利用したネットワークワームが、現時点での一番の脅威となっている。つまり、ウイルス対策のプログラムは、メール通信だけでなく、インターネットブラウジングやネットワーク通信など、全ての通信に対してモニタリングする必要がある。

2月の統計結果だが、Zafiの亜種が引き続き1位となった。最初Zafi.bが1位だったが、それをZafi.dが破り、今ではまたZafi.bが返り咲いている。以前このワームとNetsky.qについては話したので、今回は4位のワームに注目してみよう。

Bagle.ayは、1/27に初めて検知され、すぐに8位にまであがってきた。2月になってから、このBagleの亜種は4位にまで上昇してきた。今までの傾向を分析すると、昨年流行したウイルスは、Netsky、Mydoom、Zafi、Bagle、Lovgateであり、ウイルス作成者たちは最近になってBagleに焦点をあわせているようだ。

3/1にこの2月のウイルス情報についてまとめているが、3月に入って6つのBagleの亜種をすでに検出している。3月のウイルスTOP20にはいくつかの亜種がランクインするであろう。また、Trojan-Proxy.Win32も同じくランクインが確実であろう。最近の流行として、ワームはトロイを仕掛け、トロイはトロイをダウンロードするからである。そして、ワームとトロイの組み合わせから、スパムメールの大量配信活動やフィッシング詐欺関連のメールが拡大するであろう。
Bagle.zとBagle.atは、我々に難問を投げかけた。Bagle.zは先月7位であったが、2月には完全に姿を消した。Bagle.atは昨年10月に初めて検出され、今年2月に突然6位となった。なぜこのような事態が起こったのか不明であるが、この動向についてわれわれは引き続き注目していく。

その他の事項として、2月のTOP20は先月からあまり変化が見受けられなかった。いくつかのウイルスが上昇し、いくつかのウイルスが下降した。目立った動きとしては、全てのLovgateの亜種が下降したことであろう。Lovegate.wは4位から8位に下がり、Lovgate.adとaeはランク外となった。

Mydoom.mは、2月になってから興味深い動きをしている。新しいMydoom亜種について、専門家からの報告が一時的に混乱した。多くのアンチウイルスメーカーがこれらのいわゆる亜種を新種と判断し、アップデートファイルに加えたのだ。しかし、これは、圧縮方式の違いだけであり、新種のワームではなかった。我々カスペルスキーラブス社は、サンプルを分析し、昨年7月に検出されたMydoom.mとなんら違いは見られないと判明した。つまり、新しい亜種ではなかったのだ。我々の製品のユーザーはすでにワームから保護されていたが、改めて更新と警告を行った。ほとんどのユーザーがMydoomの流行があったことに気がつかなかっただろう。また、この流行はあまり危険性がなく、Mydoom.mはランクを1つ上げただけであった。

フィッシング詐欺関連は勢いを衰えず、オンライン銀行サービスを攻撃し続けている。2月には多くのフィッシング詐欺が見られた。Trojan Smitfraud.aは亜種のSmitraud.cと共にランキングに残り、互いに競っていて、最終的には18位となった。

メール通信での他の有害プログラムは全体の7.58%であった。2月に検出された有害プログラムは、過去12ヶ月で最低であった。

要 約:

新着 Bagle.ba, Smitfraud.c
上昇 Zafi.b, Netsky.q, Bagle.ay, Mydoom.m, Netsky.y, Mydoom.l, Netsky.d, Netsky.r, Bagle.ai
降下 Zafi.d, Netsky.aa, LovGate.w, Netsky.t, Smitfraud.a
再掲 Bagle.at, NetSky.x, NetSky.af
不変 Netsky.b

2月のウイルスTop20

カスペルスキーが送るウイルスランキングTOP20
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