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2008年10月ウイルスTOP20

2008年11月1日

2008年10月のカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)の結果をもとに、最も蔓延しているウイルスをふたつのランキングにまとめました。 この統計はカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)がユーザのコンピュータ上で検知した悪意あるプログラム、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムのデータに基づいて作成されています。 順位...

2008年10月のカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)の結果をもとに、最も蔓延しているウイルスをふたつのランキングにまとめました。

この統計はカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)がユーザのコンピュータ上で検知した悪意あるプログラム、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムのデータに基づいて作成されています。

順位順位変動ウイルス名
1 1 Trojan-Downloader.WMA.Wimad.n
2 新規 Packed.Win32.Krap.b
3 新規 Worm.Win32.AutoRun.dui
4 新規 Virus.Win32.Sality.aa
5 2 Trojan-Downloader.JS.IstBar.cx
6 6 Trojan.Win32.Obfuscated.gen
7 -4 Packed.Win32.Black.a
8 -2 Trojan-Downloader.Win32.VB.eql
9 新規 Virus.Win32.Alman.b
10 -6 Trojan.Win32.Agent.abt
11 新規 Worm.VBS.Autorun.r
12 新規 not-a-virus:AdWare.Win32.Ejik.sl
13 新規 Trojan.JS.Agent.df
14 -9 Trojan-Downloader.HTML.IFrame.sz
15 新規 Virus.Win32.VB.bu
16 2 Email-Worm.Win32.Brontok.q
17 新規 Trojan.Win32.Agent.rzw
18 新規 Trojan-Clicker.HTML.IFrame.wq
19 -10 not-a-virus:AdWare.Win32.BHO.ca
20 -12 Trojan.Win32.Agent.tfc

9月の統計で首位だったルートキットのAgent.cxvは、ランクインのときと同様に、突然ランキングから消えました。すっかり姿を消したわけではありませんが、順位をかなり落として、TOP50にも入っていません。

代わって今回第1位になったのはTrojan-Downloader.WMA.Wimad.nで、通常とは違った悪意あるプログラムです。このプログラムはマルチメディアファイルの形式をとり、Windows Media Playerの脆弱性を利用しながら別のトロイの木馬をダウンロードするものです。

第2位、第3位、第4位にはいずれも新しい悪意あるプログラムがランクインしています。特に注目されるのはウイルスSality.aaで、このウイルスが2つ目のランキングの常連であることを考えると、今回このランキングへも同時にランクインしたという事実は、憂慮すべき問題です。Sality.aaの大発生には、これまでにない勢いがあります。同じく今回新しくランクインしたAlman.bについても同じことが言えます。Alman.bは複雑なポリモーフィック型ウイルスです。

その他に新たにランクインしたプログラムはスクリプトワーム、アドウェア、トロイの木馬などであり、悪意あるプログラムおよび潜在的に危険なプログラムをほとんど網羅しています。

今回のランキングに入っている悪意あるプログラム、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムは、カテゴリに分けることができます。最も大きなシェアを占めているのは依然としてトロイの木馬ですが、そのシェアは前回の70%から50%に減少しています。

10月にユーザのPC上で検知された悪意あるプログラム、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムの総数は39,240です。実環境で観測される脅威の数は、およそ4000ほど増加しています(9月の総数は35,103)。

2つめのTOP20は、検知された感染オブジェクト内で多く見られる悪意あるプログラムのランキングです。ランクインしているプログラムのほとんどは、ファイルに感染する機能を持ちます。

順位順位変動ウイルス名
1   3 Worm.Win32.Mabezat.b  
2   -1 Virus.Win32.Xorer.du  
3   2 Virus.Win32.Sality.aa  
4   -2 Net-Worm.Win32.Nimda  
5   -1 Virus.Win32.Alman.b  
6   0 Virus.Win32.Parite.b  
7   0 Virus.Win32.Virut.n  
8   6 Virus.Win32.Sality.z  
9   0 Virus.Win32.Virut.q  
10   -2 Virus.Win32.Small.l  
11   1 Virus.Win32.Sality.s  
12   -1 Email-Worm.Win32.Runouce.b  
13    リエントリ Worm.Win32.Otwycal.g  
14   -1 Virus.Win32.Hidrag.a  
15   -5 Virus.Win32.Parite.a  
16   -1 Trojan.Win32.Obfuscated.gen  
17   -1 Worm.Win32.Fujack.k  
18   0 Trojan-Downloader.WMA.GetCodec.b  
19   新規 Worm.Win32.Fujack.bd  
20    リエントリ Virus.Win32.Neshta.a  

今回のランキングではあまり大きな変化は見られませんでした。新たにランクインした悪意あるプログラムは1つだけで、リエントリも2つに留まっていますが、今回もまた首位が交代しています。8月のNimda、9月のXorer.duに続き首位となったのはMabezat.bです。

Mazebat.bは昨年11月に初めて検知されましたが、今年9月のランキングで第3位になってからますます影響力を増し、今回はトップになっています。一方で、Otwycal.gは一旦ランキングから外れましたが、今回またランクインしています。第13位ではあるものの、このワームによって構築されたボットネットはインターネット上で最も規模の大きいものの1つであるとの見方もあり油断はできません。

また今回は、Salityファミリーの躍進が見られます。Sality.aaが首位にかなり近づいているほか、Sality.zは一気に6ポジション順位を上げ、Sality.sもあと少しでTOP10に入ろうという勢いです。

今回のランキングの結果を見る限り、全体的にウイルスおよびワームをとりまく状況は安定しています。新しいウイルスが大量にランクインしてランキングの内容が一変することはまずないと考えてよいでしょう。

2008年10月ウイルスTOP20

2008年10月のカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)の結果をもとに、最も蔓延しているウイルスをふたつのランキングにまとめました。 この統計はカスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)がユーザのコンピュータ上で検知した悪意あるプログラム、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムのデータに基づいて作成されています。 順位...
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