すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、前四半期(Q2)から 2.4 ポイント減少し、68.3% となりました。
本リリースは、2013年 11 月 7 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。
すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、前四半期(Q2)から 2.4 ポイント減少し、68.3% となりました。一方で、悪質なスパムの割合は、1.5 倍以上に増えています。また、E メールにより拡散されるマルウェアの大半が、ユーザーのログイン情報やパスワード、金融情報を狙うものでした。
2013 年 Q3 には、フィッシングメールの割合が前期比で 3 倍に増加しました。E メール経由で広がったマルウェアランキングでは、引き続き Trojan-Spy.HTML.Fraud.gen が首位となりました。この悪性プログラムは、オンラインバンキングサービスの登録フォームを装った HTML ページの形で配信され、フィッシング詐欺師たちはそこからユーザーの金融情報を盗もうとします。
Q3 には、イギリスのロイヤルベビー誕生や、FBI によるエドワード・スノーデン氏の追跡、スペインでの列車事故など、人々の興味を引く出来事が多くありました。スパマー達は、これらすべてのニュースを利用してマルウェアを配信しました。このような E メールには、不正な Web サイトへのリンクが張られ、そこから最も有名なエクスプロイトキットの 1 つである Blackhole にリダイレクトされていました。10 月には、Paunch という名で知られる Blackhole の作者がロシアで逮捕されました。このエクスプロイトキットが今後どうなるかは不明ですが、Kaspersky Lab では、この種の悪質なニュースメールの数は減少するであろうと予想しています。
Kaspersky Lab のコンテンツ解析 & リサーチグループリーダーである、ダーリャ・グトゥコーヴァ(Darya Gudkova)は次のようにコメントしています。「Q3 には、有名なアンチウイルス会社のテクニカルサポートサービスからの返信を装った非常に興味深いスパムが検知されています。その E メールには、ユーザーが以前に分析用として送信したファイルにマルウェアが含まれていることが判明したと書かれています。そしてユーザーに、添付ファイルを使用してマルウェアの駆除を行うよう勧めています。しかし、ユーザーが添付ファイルを開くと、悪性プログラムが出現します。Kaspersky Lab製品 ではこれを Email-Worm.Win32.NetSky.q として検知しています。」
Q3 のスパム発信国の国別ランキングには、ほぼ変化がありませんでした。ボットネットの地理的位置は比較的安定傾向にあります。あるいは、ボットネットの積極的な移動は小休止中であると考えられます。アジア(56.51%)は引き続きスパム送信ナンバー 1 の地域となりました。2 位には北米(20.09%)、3 位に西ヨーロッパ(13.47%)が続いています。
2013 年 Q3 のスパムレポートの全文は、以下からご覧いただけます。
【Kaspersky Lab について】http://www.kaspersky.co.jp/
Kaspersky Labは、世界最大の株式非公開のエンドポイント保護ソリューションベンダーです。ITセキュリティ市場におけるイノベーターとしてKaspersky Labは15年以上にわたり、大企業および中小企業から個人ユーザーまで幅広いお客様に効果的なデジタルセキュリティソリューションを提供しています。同社は現在、英国で登記された持ち株会社も含め、世界中のおよそ 200 の国と地域で営業活動を行っており、全世界で 3 億人を超えるユーザーを保護しています。
詳細については
http://www.kaspersky.co.jp/
をご覧ください。