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マルウェアマンスリーレポート : 2010 年 1 月

2010年1月4日

Kaspersky Lab は、2010 年 1 月のマルウェアマンスリーレポートを発表します。

ユーザの PC 上で検知されたマルウェアランキング

1 つめのランキングでは、最初のアクセスで (オンアクセススキャナによって) 検知・駆除されたマルウェア、アドウェアおよび潜在的に危険なプログラムの TOP20 がリストアップされています。


順位順位変動マルウェア名感染したPCの台数
1   0 Net-Worm.Win32.Kido.ir  276021  
2   0 Net-Worm.Win32.Kido.iq  197376  
3   1 Virus.Win32.Sality.aa  169101  
4   -1 Net-Worm.Win32.Kido.ih  164421  
5   0 Worm.Win32.FlyStudio.cu  109898  
6   21 Trojan-Downloader.JS.Zapchast.m  65476  
7   21 Trojan-Downloader.JS.Small.oj  64767  
8   1 Trojan-Downloader.WMA.GetCodec.s  63266  
9   -1 Trojan-Downloader.Win32.VB.eql  61852  
10   2 Virus.Win32.Virut.ce  51944  
11   -4 not-a-virus:AdWare.Win32.Boran.z  51868  
12   1 Virus.Win32.Induc.a  44432  
13   新規 Trojan.Win32.AutoRun.sj  39530  
14   新規 Packed.Win32.Krap.l  38944  
15   新規 Trojan.Win32.AutoRun.sl  38742  
16   1 Worm.Win32.Mabezat.b  37365  
17   新規 Worm.Win32.AutoIt.tc  36162  
18   新規 Trojan.Win32.AutoRun.ws  36149  
19   -5 Trojan-Dropper.Win32.Flystud.yo  35883  
20   -4 Packed.Win32.Black.a  35462  

1 つめのランキングではすでに 3 ヶ月間、上位 5 位のプログラムがかなりの差をつけて他をリードしています。

ただし、比較的状況が安定しているこのランキングにしては珍しく、今回 7 つのマルウェアが新たにランクインしています。上位 5 位のすぐあとに続く 2 つのスクリプトダウンローダは、2 つめのランキングである「インターネット上のマルウェアランキング」にはすでに入っていましたが、このランキングには初登場です。

今回新たにランクインしたプログラムのうち 3 つは、Trojan.Win32.Autorun の亜種です。これらのプログラムは、悪名高い P2P-Worm.Win32.Palevo および Trojan-GameThief.Win32.Magania をリムーバブルデバイス経由で拡散させます。

すでに何度かご紹介している AutoIt を使用して開発されたマルウェアも増え続けています。新たなマルウェアには、Packed.Win32.Krap.l および Worm.Win32.AutoIt.tc があります。

インターネット上のマルウェアランキング

2 つめのランキングは、ウェブアンチウイルスコンポーネントの統計結果であり、インターネットの状況を反映しています。ランクインしているのは、Web ページで検知されたマルウェアおよび Web ページからのダウンロードを試みたマルウェアです。


順位順位変動マルウェア名ダウンロード試行回数
1   1 Trojan.JS.Redirector.l  615521  
2   3 Trojan-Clicker.JS.Iframe.db  299222  
3   リエントリ Trojan-Downloader.JS.Zapchast.m  208056  
4   新規 Trojan.JS.Iframe.hw  166755  
5   -1 Trojan-Downloader.HTML.IFrame.sz  138843  
6   21 Trojan-Downloader.JS.Agent.ewo  116110  
7   -1 not-a-virus:AdWare.Win32.Boran.z  99567  
8   新規 Trojan-Downloader.JS.Agent.exc  82147  
9   リエントリ Trojan-Downloader.JS.Small.oj  77659  
10   新規 Exploit.Win32.Pidief.cvl  75687  
11   新規 Trojan.JS.Popupper.t  73028  
12   2 Trojan-Downloader.JS.Shadraem.a  43592  
13   新規 Trojan-Clicker.JS.Iframe.dh  39441  
14   新規 Packed.JS.Agent.bp  39420  
15   新規 Trojan.JS.Fraud.s  38088  
16   -9 Trojan.JS.Iframe.ez  36156  
17   新規 Trojan-Downloader.JS.Pegel.c  35977  
18   新規 Trojan.JS.Iframe.ef  34700  
19   -2 Trojan-Downloader.JS.Twetti.a  32544  
20   -9 Packed.Win32.Krap.ag  31148  

2 つめのランキングでは今月も、サイバー犯罪者が新たに開発したマルウェアが多く見られます。

新たにランクインした Trojan.JS.Iframe.hw (4 位)、Trojan-Downloader.JS.Agent.ewo (6 位) およびTrojan-Downloader.JS.Pegel.c (17 位) はいずれもスクリプトダウンローダです。リダイレクト先の悪意あるスクリプトは、よく使用されるソフトウェアの脆弱性を悪用します。

また、15 位にランクインしている Trojan.JS.Fraud.s は、テンプレートを使用して制作されたWeb ページの新しいバージョンです。偽のアンチウイルスプログラムの拡散に使用されています。

上記以外の新規のマルウェアはいずれも、ユーザの PC を感染させるマルウェアのスクリプトダウンローダです。

Gumblar の大流行 については、2 回目である今回はかなり早く収束したと言えるでしょう。3 回目の大流行の可能性については、しばらく様子を見る必要があります。

全体的に見て、1 月も先月までの傾向を踏襲しています。マルウェアはリムーバブルメディア経由で拡散し、各種スクリプトダウンローダが別のマルウェアへの感染を引き起こします。またその大部分は、よく使用されるソフトウェアの脆弱性を悪用するものです。

Web サイトを通じて最も多く感染の試みが観測された国

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マルウェアマンスリーレポート : 2010 年 1 月

Kaspersky Lab は、2010 年 1 月のマルウェアマンスリーレポートを発表します。
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