2 月に瞬間的な増加を見せたスパムでしたが、3 月には月平均 70.1% のレベルに落ち着きました。
本リリースは、2013年 4 月18 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。
2 月に瞬間的な増加を見せたスパムでしたが、3 月には月平均 70.1% のレベルに落ち着きました。しかしながら、スパムメールに添付された悪性ファイルの割合が 1.2 ポイント増え月平均で 4% となったこともあり、予断は許されない状況です。
ベネズエラの大統領、ウゴ・チャベス氏の死は、世界のニュースの見出しだけではなく、南米諸国の詐欺師たちにも影響を与えました。このニュースへの反応は早く、またたく間にスパムメールがばらまかれました。あるメールは、ベネズエラの港湾財務管理者とされる人物が南スーダン共和国に販売したディーゼル燃料の代金を取り戻すための助けを求めるものでした。最初の E メールでは具体的な報酬が示されておらず、まずは受信者の関心を引き、返信を得ることが目的であることがわかります。その後のやりとりで、支援に対する現金での報酬を申し出ています。
もう 1 つの大量メールは、故ウゴ・チャベス氏の護衛責任者であり近しい友人であるという者から送られています。「ナイジェリアの手紙」を書く詐欺師たちの想像力は留まるところを知りません。この架空の人物は、亡くなった大統領が愛人の銀行口座に隠していた金にアクセスできる立場にあり、この金を国外に持ち出すのを手伝ってくれた人に 25% の分け前を与えるとしています。
有名なオンライン予約サービスを騙った偽メールは一時期下火になっていましたが、再び出回るようになりました。この月には、アトランティックホテルの予約サービスから送信されたとする大量メールが流通しました。このホテルのマネージャーを名乗る者からのメールは、2013 年 3 月 20 日の予約を承ったと通知しています。添付された圧縮ファイルを開くと、ユーザーから金銭や口座情報を引き出すことを目的としたトロイの木馬プログラムに感染します。
スパム送信国のランキングでは、米国と中国の首位争いが繰り広げられています。3 月には全スパムメールの約 4 分の 1 を送信した中国(+11.4 ポイント)が首位につきました。米国が送信源のスパムはわずかに増加して(+0.4 ポイント)2 位となっています。
悪質な E メールの標的となった国のランキングでは、2 月に予想外の 1 位となったイタリア(6.6%)が後退し、米国(13.6%)が首位に戻りました。2 位は再びドイツ(11.1%)で、その数字は前月からほぼ変化がありませんでした。3 位は前月から 1.3 ポイント増えたオーストラリア(7%)で 5 位からのランクアップとなりました。ランキング内の他の国の数字には、ほぼ変化がありませんでした。
すべてのメールトラフィックのうちのフィッシングメールの割合は 2 月の倍で月平均 0.006% でした。フィッシング攻撃の最大の標的は、依然としてソーシャルネットワーキングサイトです。2 位と 3 位には、金融・電子決済と検索エンジンが続いています。
フィッシングの標的となったトップ 100 の組織のカテゴリー
Kaspersky Lab のシニアスパムアナリスト、タチアナ・シチェルバコワ(Tatyana Shcherbakova)は、次のようにコメントしています。「3 月のスパムの動向に大きな変化は認められませんでした。メールトラフィック内のスパムメールの割合だけでなく、米国と中国が世界のスパムの 43% を送信しているという構成にもほぼ変化がありませんでした。ただし、この月にフィッシングメールの割合が倍増している点には気をつける必要があるでしょう。フィッシング攻撃の 3 分の 1 はソーシャルネットワーキングサイトを狙ったものであることから、このようなサービスを利用しているユーザーは特に注意が必要です。」
2013 年 3 月度のスパムレポートの全文は、以下からご覧いただけます。
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