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2013 年 6 月のスパムレポート:スティーブ・ジョブズから成功の秘訣を学ぼう

2013年8月13日

Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、5 月から 1.4 ポイント増加し、月平均 71.1% となりました。

本リリースは、2013年 7 月 29 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。


Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、5 月から 1.4 ポイント増加し、月平均 71.1% となりました。また、すべてのメールトラフィック内で検知された悪質なファイルの割合は、5 月から 1 ポイント減少し、1.8% となっています。

6 月、スパマー達はアップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズの名前を積極的に利用しました。スパムメールの見出しでは、著名なビジネスマンの成功の秘訣を教えるなどとうたっています。しかし、メールの内容は、「あなたの好きなことをビジネスにして金儲けをする方法をたった 1 時間半で教えます」という無料トレーニングの広告文でした。スティーブ・ジョブズの名は、このトレーニングに注目を集めるために使われていました。

スティーブ・ジョブズの成功の秘訣を教えるというトレーニングの他にも、アップル社の製品を格安で提供するというスパムも多く見られました。正当なメールと見せかけるために、メールの「送信者」フィールドにはアップル社との関係を匂わせる会社名が入っていますが、アップル社とは全く関係のないメールアドレスが使われています。また、限定商品なので、即刻ご注文をと念を押しています。このように、ユーザーに即決を迫り、リンクをクリックして注文をするよう仕向けるというよくある手口が使われていました。

米国の大学への入学をオファーするメールや、ユーザーの都合に合わせてオンライン教育が受けられるとうたうスパムメールも検知されました。このようなメールのリンク先は、コースの申し込みフォームになっているものがほとんどです。興味深いことに、リンク先の Web ページのアドレスはメールごとに異なり、メールの送信日に作成されたページであることも少なくありません。このようなスパムの目的は、おそらくユーザーの個人情報収集であると考えられます。

Kaspersky Lab のシニアスパムアナリスト、タチアナ・シチェルバコワ(Tatyana Shcherbakova)は、次のようにコメントしています。「この月もスパマー達はおなじみの手口を用いていました。我々は普通のタバコと電子タバコのスパム広告で、Google 翻訳のサービスを利用してスパムメール上のリンクを処理していたケースを検知しています。さらには、ランダムに生成した文字列と Google ドメイン名をさまざまな言語でリンクの末尾に付加していました。」

前月と同様に、世界に向けたスパムの大半は、中国(24%)と米国(17%)から送信されています。3 位の韓国はスパム全体の 14% を送信しました。

ヨーロッパのユーザーに送信されたスパムの割合では、前月から 9.6 ポイントの増加を見せた韓国発のスパム(53.3%)が相変わらずの首位を占めました。米国(4.6%)とベトナム(3.7%)は 4 位と 5 位に後退し、イタリア(6.7%)と台湾(5%)と入れ替わりました。5 月に 7 位であったイタリアは3.9 ポイントも増加しています。

この月、すべてのメールトラフィック内の 1.8% に悪質な添付ファイルが検知されました。前月同様、犯罪者達は有名企業を装って通知を送るというお気に入りの手口を使っていました。

E メールサービスおよびインスタントメッセージサービスを狙った攻撃も急激に増えています。これは、夏休みになると E メールおよび ICQ、Jabber、Skype などのサービスの利用者が増えるためと見られます。ブラックマーケットでは、この手のサービスのユーザーアカウントの需要が高いため、犯罪者達はログイン情報を手にしようと狙っているのです。

2013 年 6 月のスパムレポートの全文は、以下からご覧いただけます。
http://www.viruslistjp.com/analysis/?pubid=204792296


【Kaspersky Lab について】http://www.kaspersky.co.jp/
Kaspersky Labは、世界最大の株式非公開のエンドポイント保護ソリューションベンダーです。ITセキュリティ市場におけるイノベーターとしてKaspersky Labは15年以上にわたり、大企業および中小企業から個人ユーザーまで幅広いお客様に効果的なデジタルセキュリティソリューションを提供しています。同社は現在、英国で登記された持ち株会社も含め、世界中のおよそ 200 の国と地域で営業活動を行っており、全世界で 3 億人を超えるユーザーを保護しています。
詳細については http://www.kaspersky.co.jp/ をご覧ください。

2013 年 6 月のスパムレポート:スティーブ・ジョブズから成功の秘訣を学ぼう

Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、5 月から 1.4 ポイント増加し、月平均 71.1% となりました。
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Kaspersky について

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