メインコンテンツにスキップする

7 月のスパムレポート:バンキング型トロイの木馬がメールトラフィック内のマルウェアの中心に

2013年10月23日

Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、6 月から 0.1 ポイント増加し、月平均 71.2% となりました。

本リリースは、2013 年 8 月 22 日にロシア モスクワにて発表されたニュースリリースの抄訳です。


Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、6 月から 0.1 ポイント増加し、月平均 71.2% となりました。また、すべてのメールトラフィック内で検知された悪質なファイルの割合は、6 月から 0.4 ポイント減少し、2.2% となっています。また、7月のスパム送信国のトップ3は、中国(23.4%)、米国(18%)、韓国(14.9%)となりました。

7 月のスパムモニタリングの結果として、ほぼすべてのマルウェアはユーザーの個人情報を狙うものでした。ほとんどのケースにおいて、個人情報を入手してオンラインバンキングサービスへのアクセスを企てる「バンキング型トロイの木馬」ファミリーが関与していました。悪名高い Zbot/ZeuS スパイウェアプログラムだけで、メールに添付されたすべてのマルウェアの 23% を占めており、Windows システムまたは Android デバイスを使用するオンラインバンキングサービスの利用者が標的とされました。

多くの攻撃では、銀行、オンラインストア、ソーシャルネットワーキングサイト、デリバリーサービスなどの有名企業を装い、トロイの木馬 Zbot を埋め込んだ偽の E メールが使用されています。特に 7月には、Bank of America の名を騙った偽メールが流行しました。

このマルウェアは銀行の Web サイトへのブラウザリクエストを傍受し、「安全性確保のため」と称してさまざまな「追加情報」を入力するように仕向けます。銀行にログインするつもりで操作したはずが、バンキング型トロイの木馬に自分の口座への不正アクセスを許してしまうことになります。また、犯罪者はAndroid を標的とするこのトロイの木馬の変種を使用して、銀行が SMS などを使用してユーザーに送信する取引確認コードを傍受し、これを悪用します。

E メール経由で拡大したマルウェアトップ 20 には、Android 搭載のモバイルデバイスを標的とする SMS-Flooder.AndroidOS.Didat.a が、この種のプログラムとしては初めて 15 位にランクインしました。このマルウェアは SMS スパムの送信を可能にします。

7 月のスパムの動向について、Kaspersky Labコンテンツ解析チームのダーリャ・グトゥコーヴァ(Darya Gudkova)は次のようにコメントしています。「Android デバイスを狙う攻撃者は夏休みを取る気がないようです。Android ユーザーが着実に増加していることから、このタイプの脅威の数および種類が増えていくことは避けられないでしょう。この新種の脅威がスパム内のマルウェアランキングのトップ 20 入りしたことで、私達の予測が裏付けられました。テキストメッセージを送信する機能を持つこのようなプログラムに、個人情報の詐取を目的としたトロイの木馬が組み込まれるのは時間の問題でしょう。」

スパムメールでは、いつものように世界の大きなニュースが扱われました。英国のロイヤルベビー誕生、内部告発者エドワード・スノーデン氏の苦難、エジプトのモルシ大統領の追放、これらすべてがさまざまな物品の広告に興味を引きつけるために利用されました。また騙されやすい人物から、金を絞り取ろうとする「ナイジェリアの手紙」型のスパムでもこれらの話題が使われています。

2013 年 7 月のスパムレポートの全文は、以下からご覧いただけます。
http://www.viruslistjp.com/analysis/?pubid=204792301


【Kaspersky Lab について】http://www.kaspersky.co.jp/
Kaspersky Labは、世界最大の株式非公開のエンドポイント保護ソリューションベンダーです。ITセキュリティ市場におけるイノベーターとしてKaspersky Labは15年以上にわたり、大企業および中小企業から個人ユーザーまで幅広いお客様に効果的なデジタルセキュリティソリューションを提供しています。同社は現在、英国で登記された持ち株会社も含め、世界中のおよそ 200 の国と地域で営業活動を行っており、全世界で 3 億人を超えるユーザーを保護しています。
詳細については http://www.kaspersky.co.jp/ をご覧ください。

7 月のスパムレポート:バンキング型トロイの木馬がメールトラフィック内のマルウェアの中心に

Kaspersky Lab の調査によると、すべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合は、6 月から 0.1 ポイント増加し、月平均 71.2% となりました。
Kaspersky logo

Kaspersky について

Kasperskyは1997年に設立された、グローバルなサイバーセキュリティおよびデジタルプライバシーの企業です。これまでに10億台以上のデバイスを新たなサイバー脅威や標的型攻撃から保護しています。深い脅威インテリジェンスとセキュリティの専門知識を生かし、革新性に富んだセキュリティソリューションやサービスを提供することで、世界中の企業、重要インフラ、政府機関、そして個人のお客様を守っています。当社の包括的なセキュリティポートフォリオには、業界をリードするエンドポイント保護製品、専門的なセキュリティ製品とサービス、そして高度なデジタル脅威に対抗するためのサイバーイミューン(Cyber Immune)ソリューションが含まれます。当社は22万社を超える法人のお客様の重要な資産を守る力になっています。詳しくはwww.kaspersky.co.jpをご覧ください。

関連記事 ウイルスニュース