Kaspersky Lab は 2011 年第 1 四半期における IT 脅威に関する統計を発表します。
本リリースは、2011 年 5 月 18 日にロシア モスクワにて発表されたプレスリリースの抄訳です。
Kaspersky Lab は 2011 年第 1 四半期における IT 脅威に関する統計を発表します。このレポートで取り上げるすべての統計情報は、Kaspersky Security Network (KSN) に同意し、ご参加いただいた世界 213 か国にわたる数百万人ものユーザーの皆様から取得したものです。
2011 年の第 1 四半期に遮断された攻撃の数は、254,932,299 件でした。2011 年第 1 四半期には、マルウェアのホスティングに使用されたすべての Web リソースのうちの 89% が、以下の 10 か国で検知されました。マルウェア拡散サイトが検知された国ランキングのトップは依然として米国です。2011 年の 1 月から 3 月の間に、米国のマルウェアホストサイトの割合は 1.7 ポイント増加しました。米国では悪性コンテンツの大半が、攻撃を受けた正当なサイトに存在しています。マルウェアホストサイトの数が 2010 年に引き続き減少傾向にあるのは、中国およびドイツです。これらの国からの攻撃件数は、2010 年第 4 四半期からそれぞれ中国で 3.33 ポイント、ドイツで 3.28 ポイント減少しました。
2011 年第 1 四半期に、最も Web 感染リスクが高かったのは、ロシアとオマーンの KSN ユーザーでした。これらの国ではこの 3か月の間に、2 台中ほぼ 1 台のマシン (49%) が Web 経由の攻撃対象となりました。ロシアとオマーンのほかに、イラク、ベラルーシ、アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタンが高リスク国に分類されます。ネットサーフィン中のコンピューター攻撃率が最も低い国は、日本、ドイツ、セルビア、チェコ共和国、ルクセンブルグです。
2011 年第 1 四半期に、カスペルスキーのソリューションは、KSN に接続するコンピューターに対する 412,790,509 件ものローカル攻撃の遮断に成功しました。最も高いローカル感染のリスクにさらされている国トップ 10 は、アジアとアフリカ諸国で占められています。ランキング上位の各種マルウェアは、クラウドベースの技術の採用により検知されています。これらの技術は、マルウェアが流通し始めたばかりでアンチウイルスデータベースにシグネチャーが存在せず、ヒューリスティック分析ツールも存在しないために検知ができない場面で役立ちます。このような場合でも、クラウド内にはこのマルウェアの情報が存在している可能性があるからです。
ユーザーのコンピューター上で検知された脆弱性トップ 10 で最も注目されるのは、マイクロソフト関連が第 8 位の脆弱性のみだったことです。Adobe 製品関連の脆弱性は、1 位と 2 位を含むトップ 10 圏内の半分を占めています。
Kaspersky Lab のエキスパートで四半期レポートの筆者であるユーリー・ナメスニコフは次のようにコメントしています。「KSN に属するコンピューターから収集された統計情報では、開発途上国においてローカル感染と Web 感染の両方のリスクが高いことが示されています。ローカル感染については、感染リスクが最高レベルと高レベルのグループは、開発途上国のみで構成されています。感染リスクが最高レベルの国では、カスペルスキー製品がインストールされているすべてのコンピューターのうち 60% 以上がローカル攻撃を遮断し、高レベルリスクのグループでは、40~60% を遮断しています。IT の浸透が目覚ましいこれらの国でも、IT セキュリティへの認識は追いついていないようです。しかし、TDSS、Sinowal、Zbot といった、最も高度なトロイの木馬プログラムは、米国やドイツ、英国、イタリア、フランス、スペインなどの先進国のユーザーを主な標的としています。サイバー犯罪者達の本当の狙いは、先進国に住むユーザーの電子マネーなのです」
「2011 年第 1 四半期における IT 脅威の進化」レポート全文はこちらをご参照ください:
www.viruslistjp.com
【Kaspersky Lab について】http://www.kaspersky.co.jp/
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