9月のウイルスTop20
9月はBagleとMydoomの亜種による大量の感染を観測した。しかし、幸いなことに、MS WindowsのJPEG脆弱性を利用した有害プログラムの攻撃は、大方のアナリストの「大量感染は避けがたい」という悲観的予測にもかかわらず、影響は見られなかった。結果として、9月は少々の変更を除いて8月と大差はなかったといえる。 今月は、8月と同様、5種の新たな有害プログラムがランクインし、多くの亜種が見られた。8月には3種のMydoomの亜種がランクインしBaglesの亜種は無かったのに対し、9月はそれぞれに2種の亜種が登場した。TrojanDownloader.JS.Genは、今月の格付けの中で唯一の新顔である。 一方、Netskyの亜種が、引き続き順位を変えながら、他のウイルスに影響される事なく上位にランクインしている。Netsky.qがNetsky.aaを押しのけて第一位を占めた。Netskyと競合するであろう唯一の有害プログラムはZafiである。このハンガリー生まれのウイルスはゆっくりではあるが確実なペースで第3位に留まっている。 8月に現れたMydoomの亜種Mydoom.mは、同様の発生比率で第5位をキープしている。
TrojanDownloader.JS.Genは、JAVAスクリプトに書き込まれた全ての膨大なTrojan(トロイの木馬タイプ)の総称である。これらのTrojanは、たった一つの機能しか持っていない。即ち、インターネット上から他の有害プログラムをダウンロードするという機能として、共に一つのグループとして扱われる。
古いsteadfasts SwenおよびSobig.fは、遂にTop20から消滅した。言いかえれば、2004年9月には、昨年から作られてきた有害プログラムが全てランキングから消え去ったという事である。
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