Kaspersky Lab は、2011 年 1 月度のスパムレポートを発表いたします。
Kaspersky Lab は、2011 年 1 月度のスパムレポートを発表いたします。1 月のメールトラフィック内に検知されたスパムの割合は、12 月と比較してほぼ変化がありませんでした。この月のスパムの割合は、1 月 5 日に月最低の 60.7%、1 月 23 日に月最高の 87.7% を記録しました。ホリデーシーズンの小休止後、スパマー達も通常営業に戻ったと言えます。正月からロシア正教のクリスマス時期にかけて一時的な休止期間があったことは、世界のスパムビジネスにおいて、旧ソ連の犯罪組織が重大な役割を担っていることを示唆しています。
11 月 および 12 月、米国はスパム送信国トップ 20 から脱落していたものの、1 月には 14 位に復活しました。このデータから、2010 年の年末に、スパマー達が所有する多数のボットネットやアフィリエイトプログラムが、取締機関やアンチウイルスベンダーによって閉鎖に追い込まれた後、サイバー犯罪者達が自分達のネットワークを取り戻そうと悪戦苦闘していたことがうかがわれます。しかし、コンピューター普及率の高い米国は、ボットネットの管理者にとって今なお魅力的な国です。カスペルスキーのシニアスパムアナリスト、マリア・ナメスニコワは次のようにコメントしています。「残念なことに、彼らはボットネットの復元に成功しています。近い将来スパムの世界に影響を及ぼす出来事がなければ、春までに迷惑メールの割合が 2010 年夏のレベルまで復活してしまう可能性があります。」
スパムの送信元としては、ロシア、インド、およびイタリアがトップを維持し、世界のスパムトラフィック量は 12 月からほぼ変化なしという結果をもたらしました。インド発のスパムの割合は 9%、第 2 位のロシアは、8.2%、イタリアは、5% のスパムを送信しました。すべてのメールトラフィックにおけるフィッシングメールの割合は、12 月から 0.11ポイント減少し、0.03% となりました。
最も普及したスパムカテゴリーランキングにおいて、1 月には医薬品関連のスパムが首位をマークしました。このカテゴリーのスパムは、昨年行われたスパム一掃作戦の影響で激減した後、かつての地位を奪回しました。スパマー達はこのような旨みのあるビジネスをあきらめる気はないようです。2 位には、低金利ローンの提供や人材派遣会社を通した仕事の斡旋をうたうマネー関連のスパムがランクインしました。12 月に首位であった偽ブランド品のカテゴリーは、1 月には 3 位に後退しました。
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