メインコンテンツにスキップする

カスペルスキーが鹿児島大学、静岡大学と共同開発した、情報セキュリティ啓発教材「ネットの『あやしい』を見きわめよう(GIGAスクール版)」を無償提供開始

2023年5月23日

~ 小学校高学年・中学生を対象に、ネットやアプリ利用時の「リスクの有無とそのレベル」の判断力や情報活用能力を育む ~

株式会社カスペルスキー
国立大学法人鹿児島大学
国立大学法人静岡大学

情報セキュリティソリューションを提供する株式会社カスペルスキー(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林岳夫、以下カスペルスキー)、国立大学法人鹿児島大学(所在地:鹿児島県鹿児島市、学長:佐野輝、以下鹿児島大学)、国立大学法人静岡大学(所在地:静岡県静岡市、学長:日詰一幸、以下静岡大学)は、小学校高学年~中学生用の情報セキュリティ啓発教材「ネットの『あやしい』を見きわめよう(GIGAスクール版)」を共同で開発し、授業などで利用できる教材一式を本日より提供を開始します。当教材は、2017年にカスペルスキーと静岡大学が共同で開発した教材を刷新し、GIGAスクール構想による1人1台端末環境の普及に伴いPC・タブレットで使用できるようにしたものです。
【資料ダウンロード】「ネットの『あやしい』を見きわめよう(GIGAスクール版)」ページから行えます。https://kasperskylabs.jp/activity/giga/index.html

近年、小・中学校では1人1台端末環境が整備され、ICTを活用した教育や学習が進められています。一方で、学校でのPC・タブレットや個人のスマホ利用によるトラブル、例えばアカウントの乗っ取りや個人情報の安易な入力なども散見されます。ネットに触れる機会が多い現代の子どもたちにとって、自身の個人情報をどのように守り安全にネットを利用していくのかが大きな課題となっています。このような状況を踏まえて三者は、主にネットやアプリにおける「あやしさ」およびそこから考えられる「リスク」について、子どもたちの見極める力をトレーニングするための「ネットの『あやしい』を見きわめよう(GIGAスクール版)」を開発しました。当教材は静岡大学と鹿児島大学が開発し、カスペルスキーが監修しています。

この教材は、2017年にカスペルスキーと静岡大学が共同開発した同情報セキュリティ教材を全面的に刷新し、現在増加しているなりすましや不正ログインなどのセキュリティ脅威を盛り込んでいます。また、リスクを「ある」「ない」の二択で考えるのではなく、「どれくらいのリスクがあるのか」を考えさせる形式になっています。子どもたちが直面する可能性のある実例に基づいたリスクの場面が、端末画面を模してカードに描かれており、子どもたち自身が各カードのリスクの程度を考え議論することによって、リスク発見のスキルを養うことが期待できます。今回はGIGAスクール構想に応じ、子どもたちがオンラインでカードを操作できるWeb版を用意しました。

KL-NetRisk-GIGA-1 /KL-NetRisk-GIGA-2
1) 子どもたちが使うカード:ネットやアプリ利用時に直面する可能性のある場面が、端末画面のイメージとセリフで表されている 2) カード台紙(Web版):各カードのリスクを判断し「大/中/小」いずれかにドラッグ&ドロップする
KL-NetRisk-GIGA-3 KL-NetRisk-GIGA-4
3) 指導者用説明スライド:授業で使えるスライドには、各カードの回答とアドバイスを掲載 4) 指導者用ガイドブック:教材を使用する際のポイントや指導案、授業展開例を掲載
 

提供する教材について
【指導セット】授業を行うための指導者用ガイドブック/説明スライド/ワークシート/カード台紙
【カード】カードの印刷用PDFデータ(Web版を利用しない場合)
 Web版カードと台紙はこちらです。 
 学校編 https://kasperskylabs.jp/activity/giga/school/
 家庭編 https://kasperskylabs.jp/activity/giga/home/

主に小学校高学年~中学生を対象とする授業での利用を想定しています。高校生も利用できます。
・指導者向けには、指導用ガイドブックと授業で使用できる説明スライドを用意しており、準備の手間なく授業が行えます。ワークシートは、体育館などでの集合研修時にカードの印刷版やWeb版の代わりに使用することもできます。
・子どもたちが使用するカードは学校編と家庭編に分けて各五つの場面を用意しました。印刷用カードのほか新たにオンラインで実施できるWeb版も用意しており、従来の印刷版カードに比べ授業の準備の手間が省け、手軽に実施することができます。印刷版カード利用時に使用するカード台紙は、カードをリスク大/中/小に分類して置くスペースがあります。Web版カードと台紙はオンライン上のカードをドラッグ&ドロップ操作で該当するリスクに移動します。
・実施時間は約50分です。(1コマ授業で完結、学校編か家庭編どちらかの場合は15分)
・全ての教材は無料でご利用いただけます。

■ 教材開発にあたってのコメント
静岡大学 教育学部 准教授 塩田真吾

「これからの情報社会では、『情報を上手に活用する力』と『情報のリスクに対応する力』である情報活用能力が求められます。この情報活用能力には、情報モラルや情報セキュリティに関する資質・能力も含まれ、学習指導要領の解説においても『情報には誤ったものや危険なものがあることを考えさせる学習活動』が推奨されています。ぜひ本教材をご活用いただき、子どもたちの情報活用能力を育成いただきたいと思います」

鹿児島大学 大学院教育学研究科 助教 髙瀬和也
「安全人間工学の観点では、リスクがあるかないかを発見するだけでなく、そのリスクがどのくらいの大きさなのかを『分析』『評価』することが重要です。本教材を活用した情報セキュリティ教育では、ネットやアプリにまつわるリスクについて、どのくらい大きなリスクなのかを見極めるトレーニングとなることが期待できます。ぜひ本教材をご活用いただき、リスクに対応する力に着目した学習活動を実施いただければ幸いです」

株式会社カスペルスキー 代表取締役社長 小林岳夫
「2017年に、初めて静岡大学塩田先生と共同開発した情報セキュリティ教材「ネットの『あやしい』を見きわめよう(中高生編)」の提供から約6年がたちました。今やインターネットに触れることが日常になっている子どもたちがトラブルやサイバー犯罪に巻き込まれることを避けるには、セキュリティリスクを見極めるスキルを持つことが非常に重要になってきています。このGIGAスクール版教材を通じて、子どもたちが自分自身でリスクを判断できるようになり、インターネットがもたらす可能性を享受できるようになることを願っております」

(ご参考)これまでにカスペルスキーと静岡大学が共同開発した教材

教材名 URL
ネットの「リスク」を見きわめよう(高校・大学生編) https://kasperskylabs.jp/activity/networkrisk/index.html
ネットの「あやしい」を見きわめよう(シニア編) https://kasperskylabs.jp/activity/senior/index.html

*今回提供する教材の前版、「ネットの『あやしい』を見きわめよう(中高生編)」は、公益財団法人消費者教育支援センター主催「消費者教育教材資料表彰2018」で優秀賞を受賞しました。

プロフィル
静岡大学 教育学部 准教授 塩田真吾
早稲田大学大学院博士課程修了、博士(学術)。静岡大学助教、講師を経て現職。専門は、教育工学、情報教育、授業デザイン。「社会とつながる授業」をテーマに、さまざまな企業と連携しながら「授業デザイン」について工学的に研究している。主な著書に、『行動改善を目指した情報モラル教育』(2018)などがある。

鹿児島大学 大学院教育学研究科 助教 髙瀬和也 
早稲田大学大学院博士課程在学中、修士(教育学)。専門は、教育工学、安全人間工学、情報セキュリティ教育。人のエラーをどのように減じられるかについて、安全人間工学の観点から研究している。主な論文に、「ヒューマンエラー対策手法を用いた個人情報漏洩を防ぐ教員研修教材の開発と評価」(2018)などがある。

カスペルスキーが鹿児島大学、静岡大学と共同開発した、情報セキュリティ啓発教材「ネットの『あやしい』を見きわめよう(GIGAスクール版)」を無償提供開始

~ 小学校高学年・中学生を対象に、ネットやアプリ利用時の「リスクの有無とそのレベル」の判断力や情報活用能力を育む ~
Kaspersky logo

Kaspersky について

Kasperskyは1997年に設立された、グローバルなサイバーセキュリティおよびデジタルプライバシーの企業です。これまでに10億台以上のデバイスを新たなサイバー脅威や標的型攻撃から保護しています。深い脅威インテリジェンスとセキュリティの専門知識を生かし、革新性に富んだセキュリティソリューションやサービスを提供することで、世界中の企業、重要インフラ、政府機関、そして個人のお客様を守っています。当社の包括的なセキュリティポートフォリオには、業界をリードするエンドポイント保護製品、専門的なセキュリティ製品とサービス、そして高度なデジタル脅威に対抗するためのサイバーイミューン(Cyber Immune)ソリューションが含まれます。当社は22万社を超える法人のお客様の重要な資産を守る力になっています。詳しくはwww.kaspersky.co.jpをご覧ください。

関連記事 ウイルスニュース