設立21年目も、最先端のセキュリティサービスを提供し安全なデジタル社会の構築に貢献します
2025年1月6日
株式会社カスペルスキー
代表取締役社長 小林 岳夫
明けましておめでとうございます。皆様の日頃からのご愛顧に厚く御礼申し上げます。
昨年は、日本事業所設立20周年を迎えた節目の年となりました。ひとえに、当社製品とサービスをご愛用いただいているお客様、パートナー様の温かいご支援があってこそと改めて深く感謝申し上げます。
さて、昨年もランサムウェアやフィッシング詐欺の報道を目にすることが多い一年でした。弊社が2023年に収集したフィッシングメールを特定の条件下で分析したところ、21%がAIによって生成されたメールであるとの結果が出ました。個人情報などの詐取のほか、ランサムウェアや企業への不正侵入のきっかけにもなるフィッシングメールは、本物かどうかを見分けることがいっそう難しくなるでしょう。引き続き、個人も企業も常にサイバー犯罪、攻撃に遭う可能性があるとの認識を持ち、ご自身にとって大切な情報を守るために対策をお願いしたいと思います。
本年は、法人事業においては、高度化するサイバー脅威からお客様企業をいっそう保護するため、昨年5月に発売を開始したKaspersky Nextシリーズのさらなる拡販を進めてまいります。Kaspersky Nextは、第三者評価機関のテストでランサムウェアの検知・ブロック100%の実績を持つ最先端のエンドポイントセキュリティ機能に加えて、製品ライン全てにEDR(Endpoint Detection and Response)機能を搭載しており、ビジネスニーズやインフラの複雑さ、利用可能なリソースなどお客様の条件に応じた最適な製品を選択することができます。
サイバーセキュリティ人材に求められるスキルが多様化、細分化し人材不足が課題となる中、昨年は、既存のサイバーセキュリティの専門家向けオンライントレーニングシリーズ「Kaspersky Expert Training (xTraining)」をパートナー様経由で提供を開始しました。最前線で活躍する弊社のリサーチャーが、専門知識を生かしてトレーニングコースを設計しています。昨年は、270人を超える国際刑事警察機構(インターポール)の捜査官も受講し、実務に役立つオンライントレーニングとして高く評価しています。弊社ならではの専門家向けトレーニングとして、キャンペーンなどを通じ認知拡大を図ってまいります。
コンシューマー事業では、さまざまなニーズにお応えできる18種類のポートフォリオとサブスクリプション型のサービスをより多くの個人のお客様にご利用いただけるよう、いっそうマーケティング活動にも注力してまいります。
生活インフラの一部となったインターネットの利用には、トラブルやサイバー犯罪に巻き込まれるのを避けるために、セキュリティリスクを見極めるスキルがますます重要になっています。弊社では、CSR活動の一環として、国立大学法人静岡大学、国立大学法人鹿児島大学と共同で小中学生、高校生、シニア向けの情報セキュリティ教材を開発し無償で提供しています。引き続き、皆様が安心・安全にインターネットを利用できる判断力を培えるような教材開発に取り組んでまいります。なお、本年前半には新しい教材を提供できる見通しです。
弊社はグローバル全体の社員約5,000人の半数が研究開発に従事しており、日本を含む世界中のサイバー攻撃を調査、分析し、結果を公開するとともに、製品の防御力向上に生かしています。最先端の技術とサービスでお客様の重要な資産を守り、インターネットの利便性を享受していただけるよう、社員一同尽力してまいります。
また、日本市場においてビジネスを20年継続してきた実績と経験を活用し、パートナー様のご支援の下、21年目となる本年も製品とサービスを愛用していただけるよう取り組んでまいります。
本年もいっそうのご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。